結論からいうと、子どもの聞く力を育てるためには、まず親が子どもの話をよく聞くことが大切だと感じます。
こんにちは。「楽しく学ぶ家庭学習|おうちスタディ」を運営しているcocoです🌸
わが家で子どもたちを見てきて感じるのは、聞く力がある子は、相手の話をただ聞いているだけではなく、話の内容を受け止めたり、自分の言葉で考えたりすることが上手だということです。
その土台になるのが、家庭での毎日の会話だと思います。
親が子どもの話を最後まで聞く。子どもの気持ちを言葉にして返す。大事な話は短く分かりやすく伝える。そうした小さな積み重ねが、子どもの聞く力につながっていくと感じます。
この記事では、家庭でできる聞く力の育て方、親の声かけ、学習中の関わり方、遊びの中でできる工夫について、わが家の実体験をもとにまとめます。
聞く力を育てる家庭の声かけ5選
1. 子どもの話を最後まで聞く
聞く力は、生まれつきで決まるものではなく、日々の関わりの中で少しずつ育っていく力だと感じます。
もちろん、子どもの性格や年齢によって、話を聞くのが得意な子もいれば、じっと聞くのが苦手な子もいます。
けれど、家庭の中で「聞く」「考える」「言葉にする」「行動する」という経験を増やしていくことで、少しずつ聞く姿勢は育っていきます。
聞く力というと、静かに座って話を聞くことだけをイメージしがちです。
でも実際には、聞く力にはいろいろな力が関係しています。
- 相手の話に意識を向ける力
- 大事な言葉を聞き取る力
- 話の流れを理解する力
- 聞いたことを自分の言葉で整理する力
- 聞いた内容をもとに行動する力
このように考えると、聞く力は勉強だけでなく、生活全体に関わる大切な力だと分かります。
2. 子どもの気持ちを言葉にして返す
子どもの聞く力を育てたいとき、まず大切にしたいのは、親が子どもの話を聞くことです。
親が子どもの話を最後まで聞くことで、子どもは「話を聞いてもらえた」という安心感を持ちやすくなります。
この安心感があると、子どもも人の話を聞く姿勢を少しずつ学んでいくように感じます。
わが家でも、忙しいときほど、つい途中で結論を言ってしまいそうになることがあります。
「それはこうすればいいよ」
「それはあなたが悪かったんじゃない?」
「だから前にも言ったよね」
このように、子どもが話している途中で親が結論を出してしまうと、子どもは最後まで話しにくくなります。
もちろん、親として伝えたいことがあるときもあります。けれど、まずは一度、子どもの話を受け止めることを意識しています。
たとえば、
- 「そっか、そんなことがあったんだね」
- 「それはびっくりしたね」
- 「少し嫌な気持ちになったんだね」
- 「うれしかったんだね」
- 「つまり、こういうこと?」
このように返すだけでも、子どもは「ちゃんと聞いてもらえている」と感じやすくなります。
特におすすめなのは、子どもの話を親が少しまとめて返すことです。
たとえば、子どもが学校での出来事を話してくれたときに、
「友だちに○○を言われて、少し悲しかったんだね」
「先生にほめられて、うれしかったんだね」
「自分では頑張ったつもりだったから、悔しかったんだね」
と返してあげます。
すると、子どもは自分の気持ちを整理しやすくなります。
親がよい聞き手になることで、子どもは「人の話を聞くとはどういうことか」を家庭の中で自然に学んでいくのだと思います。
3. イエス・ノーで終わらない質問をする
聞く力を育てるためには、日常会話の中で少しだけ質問を工夫することも大切です。
ポイントは、イエス・ノーで終わらない質問にすることです。
たとえば、
「今日、学校楽しかった?」
と聞くと、子どもは「うん」「別に」「普通」で終わってしまうことがあります。
もちろん、それでも会話のきっかけにはなりますが、聞く力や話す力を育てたいときは、もう少し広がる質問にするとよいと感じます。
- 「今日一番楽しかったこと、ひとつ教えて」
- 「今日いちばん驚いたことはあった?」
- 「それで、そのあとどうなったの?」
- 「そのとき、どう思ったの?」
このような質問にすると、子どもは出来事を思い出しながら話すことになります。
話すためには、まず自分の中で聞いたことや経験したことを整理する必要があります。
つまり、日常会話の中で、聞く力・考える力・話す力を一緒に使うことになります。
ただし、毎日たくさん質問しすぎると、子どもに嫌がられてしまうこともあります。
大切なのは、質問攻めにしないことです。
子どもが話したそうなタイミングで、ひとつだけ聞いてみる。答えてくれたら、そこから会話を広げる。あまり話したくなさそうな日は、無理に聞き出さず、一言受け止めて終わるくらいでもよいと思います。
4. 学習中に自分の言葉で説明してもらう
家庭学習の時間も、聞く力を育てる大切な機会になります。
勉強中に親がすぐに答えを教えるのではなく、子どもが自分の言葉で説明する時間を作ると、聞く力だけでなく、説明する力や考える力にもつながります。
わが家で意識していたのは、子どもに「今、何をしようとしているのか」を言葉にしてもらうことです。
たとえば、次のような声かけです。
- 「今やろうとしていることを、教えて」
- 「先生はここを何て言っていた?」
- 「どこでつまずいている感じがする?」
- 「一番むずかしかったところはどこ?」
- 「次は何をやるとよさそう?」
このように聞くと、子どもは自分の状況を整理しやすくなります。
特に、
「先生はここを何て言っていた?」
という声かけは、授業を思い出すきっかけになります。
授業中に聞いたことを家庭学習で思い出すことで、学校の学びと家庭学習がつながりやすくなります。
また、
「どこでつまずいている感じがする?」
と聞くと、子ども自身が分からない部分に気づきやすくなります。
親がすぐに「ここが違うよ」と言うよりも、子どもが自分で考える時間を作る方が、理解につながりやすいと感じます。
聞く力は、ただ受け身で話を聞く力ではありません。
聞いたことをもとに考え、自分の言葉で説明し、次の行動につなげる力でもあります。
5. 聞いたことを復唱する習慣をつける
聞く力を育てるために、家庭で取り入れやすいのが、聞いたことを復唱する習慣です。
復唱といっても、難しいことをする必要はありません。
親が伝えたことを、子どもにもう一度自分の言葉で言ってもらうだけです。
- 明日の持ち物を親が把握していても、子どもの口から言って教えてもらう
- お手伝いの手順をもう一度言ってもらう
- 「まず何をして、その次は?」と確認する
- 「聞く → 自分の言葉で言い直す → 行動する」を習慣にする
たとえば、明日の学校の準備をするときに、親が全部確認するのではなく、
「明日の持ち物、何が必要だった?」
「まず何を入れて、その次は何を確認する?」
と聞いてみます。
子どもが自分で言葉にすることで、聞いたことや予定を整理しやすくなります。
お手伝いでも同じです。
「まずテーブルをふいて、そのあとお箸を並べてね」
と伝えたあとに、
「じゃあ、何からやるんだった?」
と確認します。
子どもが「テーブルをふいてから、お箸を並べる」と言えれば、聞いたことを理解して行動に移しやすくなります。
この習慣は、学校生活にもつながると感じます。
先生の話を聞いて、何をすればよいか考える。持ち物や宿題を確認する。手順を理解して行動する。
家庭での小さな復唱が、学校での聞く力にもつながっていくのだと思います。
聞きやすい環境をつくることも大切
子どもの聞く力を育てるには、聞きやすい環境をつくることも大切です。
子どもが話を聞いていないように見えるとき、子どもだけの問題ではなく、まわりの環境が聞きにくい状態になっていることもあります。
たとえば、テレビがついていたり、動画の音が流れていたり、親がスマホを見ながら話していたりすると、子どもは話に集中しにくくなります。
家庭で意識したいのは、次のようなことです。
- 会話中はテレビや動画を消す
- 親がスマホを置く
- 子どもの名前を呼んでから話す
- 大事な話は短く区切る
- 目を見て話す
特に、子どもの名前を呼んでから話すことは、家庭でも取り入れやすいです。
いきなり話し始めるのではなく、
「〇〇ちゃん、今から大事なことを言うね」
「〇〇ちゃん、明日の準備の話をするね」
と声をかけてから話すと、子どもも意識を向けやすくなります。
また、大事な話ほど短く区切ることも大切です。
一度にたくさん伝えると、子どもは途中で分からなくなってしまうことがあります。
「まず宿題を出す」
「次に音読をする」
「終わったら明日の準備をする」
このように短く区切ると、子どもも聞き取りやすくなります。
家庭の空気づくりは、聞く力を育てるうえでとても大事だと感じます。
親がスマホを置いて子どもの話を聞く。テレビを消して会話する。目を見て話す。
そうした小さな姿勢が、子どもにとって「話を聞く時間」の見本になっていくのだと思います。
遊びの中でも聞く力は育てられる
聞く力は、勉強や会話だけでなく、遊びの中でも育てることができます。
特に小さいころは、遊びながら聞く経験を増やす方が、子どもも楽しく取り組みやすいです。
- 手拍子のまねっこ
- 「赤いものを3つ探してきて」などの指示ゲーム
- すごろく
- カードゲーム
- ごっこ遊び
手拍子のまねっこは、音をよく聞く練習になります。
親が「パン、パン、パパン」と手拍子をして、子どもが同じようにまねします。
リズムを聞き取ってまねするので、音に意識を向ける経験になります。
指示ゲームもおすすめです。
「赤いものを3つ探してきて」
「丸いものを1つ持ってきて」
「本を取ってから、鉛筆を持ってきて」
このような遊びは、聞いた内容を覚えて行動する練習になります。
すごろくやカードゲームも、ルールを聞く力が必要です。
順番を守る、説明を聞く、相手の動きを見る、次に何をするか考える。遊びの中には、聞く力につながる要素がたくさんあります。
ごっこ遊びでは、相手の言葉を聞きながら会話を続ける経験ができます。
「お店屋さんごっこ」「学校ごっこ」「病院ごっこ」などは、相手の言葉に合わせて返事をするので、聞く力や想像力にもつながりやすいと感じます。
聞く力を育てるときに気をつけたいこと
聞く力を育てたいと思うと、つい「ちゃんと聞きなさい」と言いたくなることがあります。
けれど、何度も強く言いすぎると、子どもにとって「聞くこと」が叱られる時間になってしまうこともあります。
大切なのは、聞けないことを責めるのではなく、聞きやすい形に整えることです。
- 一度にたくさん話しすぎない
- 子どもが何かをしている途中に急に話さない
- 聞けたときに「今、よく聞けたね」と伝える
- 分からなかったときは、もう一度短く伝える
- 親も子どもの話を最後まで聞く
子どもが聞けたときに、
「今、ちゃんと聞いて動けたね」
「最後まで聞いてくれてありがとう」
「自分の言葉で言えたね」
と伝えると、子どもも聞けた経験を自覚しやすくなります。
聞く力は、すぐに目に見えて伸びるものではありません。
でも、毎日の会話や声かけの中で、少しずつ育っていく力だと思います。
まとめ|聞く力は親子の会話から育つ
子どもの聞く力を育てるためには、まず親が子どもの話をよく聞くことが大切だと感じます。
聞く力は、授業中だけでなく、家庭での会話や学習、遊びの中でも育っていきます。
家庭でできる工夫は、特別なことではありません。
- 子どもの話を最後まで聞く
- 途中で結論を言わない
- 子どもの気持ちを言葉にして返す
- イエス・ノーで終わらない質問をする
- 自分の言葉で説明してもらう
- 聞いたことを復唱する習慣をつける
- テレビや動画を消して聞きやすい環境を作る
- 遊びの中で聞く経験を増やす
こうした小さな積み重ねが、子どもの聞く力につながっていきます。
聞く力が育つと、授業の説明を受け取りやすくなり、家庭学習でも自分の考えを整理しやすくなります。
また、人との会話やコミュニケーションにもよい影響があると感じます。
完璧に聞ける子にしようとする必要はありません。
まずは家庭の中で、親が子どもの話を大切に聞くことから始めていきたいですね。
参考資料
この記事は、わが家の実体験を中心にまとめています。国語における「話すこと・聞くこと」や、言葉を通して考えを深める学びについては、文部科学省の資料も参考にしました。
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 国語編」確認日:2026年6月23日
- 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 国語編」確認日:2026年6月23日
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