そろばんを始めるとき、「うちの子は長く続けられるかな」と気になる方もいるのではないでしょうか。
「集中力がある子でないと続かないの?」「計算が得意な子の方が向いているの?」と気になっている方もいるかもしれません。
わが家では、子どもたちが3歳からそろばんを始め、小学6年生まで続けることを一つの区切りにしています。
こんにちは。
「楽しく学ぶ家庭学習|おうちスタディ」を運営しているcocoです🌸
子どもたちは、最初から夢中になるほどそろばんが大好きだったわけではありません。習い事の一つとして始め、続ける中で計算する楽しさや、自分の力が伸びていく喜びを知り、少しずつ好きになっていきました。
検定に合格できなかったことも、思うように点数が伸びなかったこともあります。それでも、小さな成長を喜びながら次の目標を見つけ、ここまで続けてきました。
3歳から小学6年生まで子どもたちを見てきて感じるのは、そろばんが続く子に、決まった性格や特別な才能が必要なわけではないということです。
この記事では、わが家の実体験をもとに、そろばんが続く子に見られた特徴と、子どもがそろばんを嫌いにならずに続けるために、親として心がけてきたことをお伝えします。
そろばんが続く子に、決まった性格はない
わが家には、性格も得意なことも異なる姉妹がいます。
姉は、コツコツと練習を重ねながら、静かに闘志を燃やして頑張るタイプです。そろばんでは、指を速く動かして計算することを得意としていました。
一方、妹は「次こそはもっとよい点数を取る」と、自分の目標を言葉にして頑張るタイプです。暗算や読み上げ算を得意としています。
同じそろばんを習っていても、取り組み方や得意な分野はそれぞれ違いました。姉のように静かに努力を積み重ねる子もいれば、妹のように目標を口に出すことで気持ちを高める子もいます。
二人を見てきたことで、そろばんが続く子を、一つの性格だけで決めることはできないと感じています。
わが家が感じた、そろばんが続く子の特徴
自分の成長や次の課題を言葉にできる
子どもたちがそろばんを続けられた大きな理由は、自分の力が伸びていることを実感できたからだと思います。
そろばん教室が終わると、子どもたちはよく、その日に取り組んだことを話してくれました。
「この前より速くできるようになったよ」
「新しい計算の仕方がまだ分からないから、早く覚えないと」
できるようになったことだけでなく、まだ分からないことや、次に頑張りたいことまで自分から言葉にしていました。
姉妹でそろばんについて話すこともあります。
妹が姉に、
「このやり方、分かる?」
と聞くと、姉は、
「分かるよ。これは覚えるしかないけれど、私はこうやって少しでも速くできるように練習したよ」
と、自分がそろばんを習っていた頃の経験を伝えていました。
現在、中学3年生の姉は、もうそろばん教室には通っていません。それでも、自分が練習していた頃のことを覚えていて、妹に計算のコツを教えることがあります。
そろばんが、教室の中だけの習い事ではなく、家庭でも姉妹で自然に話せる身近な存在になっていたことも、長く続けられた理由の一つなのかもしれません。
前より速くできたことや、点数が上がったこと、新しい計算方法が分かるようになったこと。その一つひとつの実感が、「次も頑張ろう」という気持ちにつながっていたのだと思います。
分かりやすい目標があると意欲が高まる
わが家の子どもたちにとって、検定や大会は大きな目標になっていました。
検定に合格すると、「次はさらに上の級を目指したい」という気持ちが生まれます。また、大会に出場するためには、教室の中で選手に選ばれなければなりません。
「大会に出たい」「選手に選ばれたい」という分かりやすい目標があることで、普段の練習にも意欲的に取り組めていました。
ありがたいことに、姉妹とも教室の中で実力を認めていただき、大会の選手に選んでもらってきました。努力したことが検定合格や大会出場という形で見えることも、長く続ける力になったと感じています。
難しいことも、すぐに諦めずに取り組める
二人とも、難しい問題があっても、すぐに諦めるのではなく、分かるまで取り組もうとする姿がありました。
新しい計算方法が分からなかったときも、「分からないから嫌だ」と終わらせるのではなく、「早く覚えないと」と次の課題として受け止めていました。
ただし、3歳からそろばんを始めたため、この粘り強さがもともとの性格なのか、そろばんを続ける中で身についたものなのかは確認できません。
姉は幼い頃から、パズルやレゴを途中で諦めずに完成させる様子がありました。もともとの性格がそろばんでも生かされ、さらに続ける中で粘り強さが育った可能性もあると感じています。
身近な相手を前向きな目標にできる
そろばんを続けていると、教室の中に「追いつきたい」「負けたくない」と思える子が現れることがあります。
子どもたちも、「今日はあの子より点数がよかった」「次はあの子に勝ちたい」と話すことがありました。
そんなときは、子どもの言葉を受け止めながら、「次も頑張れるといいね」と答えていました。親から相手の点数を聞いたり、ほかの子と比べたりすることはしていません。
ほかの子との比較が落ち込むためのものではなく、次の目標として前向きに働いていたことも、継続につながったのだと思います。
行きたくない日がなかったわけではない
長く続けていると、そろばん教室へ行きたくない日もあります。
「学校で疲れたから今日は休みたい」「ピアノの練習ができていないから、今日はそろばんに行きたくない」と言われることもありました。
そのような日は、車の中でお菓子を食べて気分を切り替えながら、教室へ向かうこともありました。
わが家では、行きたくないという理由だけで簡単に休ませることはしていません。一度休むことが当たり前になると、習慣として続けにくくなると考えていたからです。
ただし、体調が悪いときはもちろん休ませました。学校の宿題やほかの習い事との兼ね合いで、どうしても難しい日も、生活全体のバランスを見ながら判断してきました。
毎回無理をさせるのではなく、休む理由とその日の状態を見ながら、続けられる形を考えることが大切だったと感じています。
家庭では、そろばんの練習を強制しなかった
わが家では、家庭で毎日そろばんの練習をさせていたわけではありません。
家で練習するのは、主に大会の前や、先生から「ここを練習してきてね」と言われたときです。課題が出た場合は、親が「練習しなさい」と言わなくても、子ども自身が必要な部分に取り組んでいました。
毎日の家庭練習をしなかったことが、すべての家庭に合うとは限りません。ただ、わが家では、家で練習を強制しなかったことが、そろばんを嫌いにならずに続けられた理由の一つだったと感じています。
級や点数を、親から強く求めないようにした
検定の級や段は、子どもの成長が分かりやすく見える目標です。
しかし、わが家では、親から「次の級に早く受かってほしい」「もっと点数を取ってほしい」と強く求めないようにしていました。
子ども自身が「あの子に勝ちたい」「今日は前より点数があがったよ」と話してきたときには、その気持ちに反応しますが、親からライバルの子の点数を聞いたり、比べたりすることは避けました。
そろばん教室が終わったあと、子どもがその日のことを話してくれたときには、「今日もそろばん、よく頑張ったね」と伝えていました。
級や点数だけを見るのではなく、教室へ行き、最後まで取り組んできたこと自体を認めることを大切にしてきました。
級から段へ進むと、以前のように順調に点数が伸びない時期もあります。それでも、「前よりよい点数だったよ」と教えてくれたときには、一緒に喜びました。
すぐに段が上がらなくても、前回より点数が上がったことは確かな成長です。大きな結果だけでなく、小さな変化を一緒に喜ぶことが、成果の見えにくい時期を乗り越える支えになったと感じています。
検定に落ちたとき、親の言葉を後悔したこともある
そろばんを続ける中で、私自身が声かけを後悔した経験もあります。
検定で、あと一問正解していれば合格だったことがありました。子どもはとても悔しがっていました。
そのとき私は、「そろばん教室では合格できる点数が取れていたのに、残念だったんだね……」と、悲しそうに言ってしまいました。
頑張った子どもに対して、結果を一緒に残念がるような言い方をしてしまったことを、今でも後悔しています。
すぐに申し訳ない気持ちになり、「次また頑張ればいいよ。うまくいかない日だってあるから」と声をかけました。
検定の日には、緊張や体調、問題との相性などもあり、普段の力を出し切れないことがあります。
子どもは、不合格という結果だけでも十分に悔しい思いをしています。そんなときに親まで落胆した表情を見せると、さらに苦しい気持ちにさせてしまうかもしれません。
この経験から、結果だけを見るのではなく、そこまで努力したことや、もう一度挑戦しようとする気持ちを支えることの大切さを学びました。
そろばんを続けたことで感じた成長
そろばんを続けたことで、計算の速さだけでなく、集中して取り組む力、人の声をよく聞く力、難しいことにも挑戦する力につながったと感じています。
ただし、これらの力がすべてそろばんだけによって身についたとは確認できません。また、そろばんを習えば、すべての子に同じ変化が起こるとも限りません。
海外の研究でも、そろばん式暗算の訓練と、算数・数学の力やワーキングメモリなどとの関連が調べられています。研究の概要は、米国国立医学図書館の研究データベース「PubMed」で確認できます。
わが家で実際に感じた計算力や集中力の変化については、関連記事の「そろばんを習ってよかったこと|集中力と計算力につながった実体験」で詳しく紹介しています。
小学6年生までを一つの区切りにした理由
わが家では、そろばん教室へ通うのは小学6年生までと決めています。
これは、子どもがそろばんを嫌がったからではありません。中学生になると、部活動、生徒会、塾、家庭学習、ほかの習い事などがあり、そろばん教室へ通う時間を取ることが難しくなると考えていたからです。
小学6年生までに取得できた段を、一つの区切りとすることにしました。
現在中学3年生の姉は、今でも「そろばんに行きたい」と話すことがあります。そろばんが嫌になってやめたのではなく、好きな気持ちを残したまま区切りを迎えられたことは、よかったと感じています。
続くかどうかは、性格だけでは決められない
そろばん教室を途中でやめていく子がいることも事実です。ただし、その理由は聞いていないため、確認できません。
子どもによって性格も生活環境も異なります。そのため、「このような子なら必ず続く」「このような子には向いていない」と、始める前から決めることはできないと考えています。
まとめ|そろばんが続く子は、続ける中で楽しさを見つけていく
わが家の子どもたちは、最初からそろばんが大好きだったわけではありません。
習い事の一つとして始め、計算が速くなること、自分の点数が伸びること、検定に合格すること、大会の選手に選ばれることを経験しながら、少しずつそろばんを好きになっていきました。
姉は静かに努力を続けるタイプ、妹は目標を言葉にして頑張るタイプです。性格も得意な分野も違いますが、二人とも自分の成長を実感し、次の目標へ向かうことを楽しんでいました。
親として心がけてきたのは、家庭練習を強制しないこと、級や点数を強く求めないこと、親からほかの子と比べないことです。
子どもが「今日はできた」「前より点数が上がった」と話してくれたときには、その気持ちに寄り添い、一緒に喜んできました。
そろばんが続く子とは、最初から計算力や集中力に優れた子だけではありません。
自分の成長を実感し、目標を持ち、小さな「できた」を積み重ねる中で、そろばんの楽しさを見つけていける子なのだと、わが家は感じています。
これからそろばんを始めようと考えている方も、すぐに結果を求めすぎず、お子さんがどんなことに楽しさを感じ、どんな目標に向かって頑張ろうとしているのかを、そっと見守っていけるとよいですね。


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