読書感想文を書き方について、「何を書けばいいの?」「どこから書き始めればいいの?」と、親子で手が止まってしまうことはありませんか?
こんにちは。「楽しく学ぶ家庭学習|おうちスタディ」を運営しているcocoです🌸
本は読めているのに、いざ原稿用紙を前にすると、子どもが「何を書けばいいかわからない」と困ってしまう。わが家でも、読書感想文は毎回すんなり進むわけではありませんでした。
わが家では、読書感想文に取り組む中で、ありがたいことに賞をいただいた経験もあります。ただ、特別なことをしたというより、子どもの感想を否定せず、「なぜそう思ったのかな?」と一緒に考える時間を大切にしてきました。
そんな経験の中で感じたのは、読書感想文は「上手な文章を書かせること」よりも、まず子どもの中にある小さな感想を見つけてあげることが大切だということです。
読書感想文は、あらすじをきれいにまとめるだけの作文ではありません。「この本を読んで何を感じたのか」「どの場面が心に残ったのか」「自分だったらどう考えるのか」を、自分の言葉で少しずつ書いていくものだと思います。
そのため、最初から完璧な文章を目指さなくても大丈夫です。親子で本のことを話しながら、「どこが面白かった?」「誰の気持ちがわかった?」「自分だったらどうする?」と聞いていくと、子どもの中から少しずつ言葉が出てきます。
この記事では、小学生が読書感想文で迷わないための書き方のコツを、テーマの決め方・学年別の書き方・親の声かけに分けて紹介します。
小学1・2年生の低学年、小学3・4年生の中学年、小学5・6年生の高学年では、つまずきやすいポイントが少しずつ違います。お子さんの学年や様子に合わせて、できそうなところから取り入れてみてください。
子どもの読書活動については、文部科学省でも、家庭で子どもと一緒に本を読んだり、読書を通じて感じたことを話し合ったりすることの大切さが示されています。
参考:文部科学省「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」
読書感想文は「テーマ」を決めると書きやすくなる
読書感想文で子どもが迷いやすいのは、「文章が書けないから」だけではありません。
多くの場合、何について書くのかが決まっていないために、原稿用紙を前にして手が止まってしまいます。
そこで大切になるのが、最初に「テーマ」を決めることです。
ここでいうテーマとは、その本を通して「自分が一番伝えたいこと」です。難しく考えすぎず、まずは次のような一文にできれば十分です。
- この本を読んで、○○が大事だと思った
- この本を読んで、△△について考えるようになった
- この本を読んで、自分も□□してみたいと思った
テーマが一つ決まると、どの場面を書くか、どんな気持ちを書くか、最後に何をまとめるかが決めやすくなります。
反対に、テーマが決まらないまま書き始めると、あらすじばかりになったり、途中で何を書けばよいかわからなくなったりしやすいです。
わが家でも、いきなり原稿用紙に書き始めるのではなく、まず「この本で一番心に残ったことは何かな?」と親子で話すようにしていました。そこから子どもの言葉を拾っていくと、感想文の中心になるテーマが見つかりやすくなります。
読書感想文のテーマを見つける3つの視点
テーマは、特別に立派なことを書こうとしなくても大丈夫です。
子どもが「ここが気になった」「この場面が好き」「この気持ち、わかる」と思ったところから見つけていくと、自然な読書感想文になります。
① 一番心が動いた場面から探す
まずは、本を読んで一番心に残った場面を一つ選びます。
- いちばん印象に残った場面
- ドキッとしたセリフ
- うれしい、悔しい、こわいなど、気持ちが大きく動いたところ
その場面について、「なぜそう感じたのか」「自分だったらどうするか」を考えていくと、そのまま読書感想文のテーマになります。
たとえば、主人公が勇気を出して友達に謝る場面が心に残ったなら、「勇気を出して気持ちを伝えることの大切さ」がテーマになります。
② 自分の経験とつながるところから探す
自分に近いテーマや、興味があるテーマだと、子どもはぐっと書きやすくなります。
- 登場人物の気持ちが、自分の経験と似ているところ
- 家族、友達、勉強、習い事など、今の生活と重なるところ
- 自分も同じように悩んだり、がんばったりしたこと
「この本の○○という部分が、自分の△△の経験と似ている」とつなげると、あらすじだけで終わらない感想文にしやすくなります。
読書感想文では、本の内容と自分の経験をつなげられると、子ども自身の考えが伝わりやすくなります。
③ 読みながらメモして共通点を探す
読書中に短くメモを取っておくと、あとでテーマをしぼりやすくなります。
- 気になった言葉
- うれしい、悲しい、びっくりしたなどの感情
- 「なんでこうしたんだろう?」と思った疑問
読み終えたあとにメモを見返して、「いちばん多く出てくる気持ち」や「何度も考えていたこと」を一言にまとめます。
それが、読書感想文のテーマになっていきます。
低学年の場合は、子どもが自分でメモを取るのが難しいこともあります。その場合は、親が「今のところ、どう思った?」と聞いて、子どもの言葉を短くメモしてあげるだけでも十分です。
テーマを感想文につなげる流れ
テーマが決まったら、次は感想文の形にしていきます。
難しく考えず、まずは次の3つにしぼると書きやすいです。
- そのテーマにつながる場面を紹介する
- その場面で自分がどう感じたかを書く
- そのテーマを、自分の生活やこれからにどうつなげるかを書く
ポイントは、あらすじを全部書こうとしないことです。
読書感想文の目的やコンクールについて知りたい場合は、読書感想文全国コンクールの公式サイトも参考になります。
参考:読書感想文全国コンクール公式サイト
読書感想文では、本の内容を最初から最後まで説明するよりも、「テーマに関係ある場面」を選んで書くほうが、子どもの考えが伝わりやすくなります。
たとえば、「あきらめずに続けることの大切さ」をテーマにするなら、主人公が失敗してももう一度挑戦した場面を選びます。そして、その場面を読んで自分がどう感じたのか、自分の生活ではどんなことに生かせそうかを書いていきます。
学年別|小学生の読書感想文の書き方
ここからは、低学年・中学年・高学年に分けて、読書感想文の書き方を紹介します。
小学1・2年生は「短くても気持ちが伝わること」、小学3・4年生は「理由をくわしく書くこと」、小学5・6年生は「自分の考えまで広げること」を意識すると、学年に合った感想文になりやすいです。
どの学年でも大切なのは、親が答えを作ってあげることではなく、子どもの中にある言葉を一緒に見つけてあげることです。
小学1・2年生|低学年の読書感想文の書き方
小学1・2年生の読書感想文は、長く立派な文章を書こうとしなくても大丈夫です。
低学年のうちは、「どんなお話だったか」を全部説明するよりも、心に残った場面を一つ選び、その場面で「うれしかった」「びっくりした」「かなしかった」などの気持ちと、その理由を書くことを意識すると、短くても伝わる文になります。
本は、最後まで一人で読めるやさしめのものや、親子で一緒に読める絵本でも大丈夫です。大切なのは、子どもが「この場面が好き」「ここがおもしろかった」と言える本を選ぶことです。
低学年向けの基本の流れ
- 本の題名・作者を書く
- 一番心に残った場面を一つ選ぶ
- そのときの気持ちを書く
- どうしてそう思ったのか理由を書く
- 読んでから自分はどうしたいかを書く
低学年の本の選び方
- 最後まで一人で読める長さの本を選ぶ
- 絵が多く、場面を思い出しやすい本を選ぶ
- 主人公の気持ちがわかりやすいお話を選ぶ
- 子どもが「好き」「おもしろい」と感じた本を選ぶ
低学年の書き出しの例
- 「わたしは『○○』という本をよみました。」
- 「この本でいちばん心にのこったのは、△△の場面です。」
- 「そのとき、わたしは□□と思いました。」
- 「どうしてかというと、○○だと思ったからです。」
低学年の段落ごとの目安
- はじめ:本の名前と、心に残った場面を書く(2〜3文)。
- なか:その場面での気持ちと理由を書く(3〜5文)。
- おわり:読んで考えたことや、まねしてみたいことを書く(2〜3文)。
低学年の保護者の声かけ
- 「どこが一番おもしろかった?」
- 「びっくりしたところはあった?」
- 「この子は、どんな気持ちだったと思う?」
- 「自分だったらどうする?」
低学年の場合は、子どもが話した言葉を親がメモしてあげると書きやすくなります。子どもの言葉を大きく変えすぎず、順番だけ一緒に整えてあげると、その子らしい読書感想文になります。
小学3・4年生|中学年の読書感想文の書き方
小学3・4年生になると、低学年のころよりも少し長い文章が書けるようになります。
この時期は、「おもしろかった」「かなしかった」「すごいと思った」だけで終わらせず、「なぜそう思ったのか」をくわしく書くことが大切です。
さらに、登場人物の気持ちと自分の経験をつなげられると、あらすじだけではない読書感想文になります。
本は、主人公の気持ちの変化がわかりやすいものや、友達・家族・学校生活・習い事など、自分の生活と重ねやすいものを選ぶと書きやすいです。
中学年向けの基本の流れ
- 本の題名・作者を書く
- 心に残った場面を一つ選ぶ
- その場面で自分がどう感じたかを書く
- なぜそう感じたのか理由を書く
- 自分の経験と似ているところを書く
- この本を読んで考えたことを書く
中学年の本の選び方
- 主人公の気持ちが変わっていくお話を選ぶ
- 友達・家族・学校・習い事など、自分の生活と重ねやすい本を選ぶ
- 少し考えさせられる場面がある本を選ぶ
- 最後まで無理なく読める長さの本を選ぶ
中学年の書き出しの例
- 「わたしは『○○』という本を読みました。」
- 「この本で一番心に残ったのは、△△の場面です。」
- 「その場面を読んだとき、わたしは□□と思いました。」
- 「なぜなら、登場人物の気持ちが自分の経験と似ていると思ったからです。」
中学年の段落ごとの目安
- はじめ:本の題名・作者・どんな本なのかを簡単に書く(3〜4文)。
- なか:心に残った場面と、そのときの気持ち・理由を書く(5〜7文)。
- おわり:自分の経験とつなげて、読んで考えたことを書く(3〜5文)。
中学年の保護者の声かけ
- 「どの場面が一番心に残った?」
- 「どうしてそう思ったの?」
- 「前に似たようなことがあった?」
- 「そのときの自分の気持ちと、登場人物の気持ちは似ていた?」
中学年では、親が文章を作りすぎるよりも、子どもが話した理由を少し深める声かけが役立ちます。「どうして?」「どの場面でそう思った?」と聞くだけでも、感想文に必要な言葉が出てきやすくなります。
小学5・6年生|高学年の読書感想文の書き方
小学5・6年生の読書感想文では、本の内容を説明するだけでなく、「自分はどう考えたのか」まで書けると、読みごたえのある文章になります。
高学年になると、あらすじを長く書くよりも、心に残った場面をしぼり、自分の考えを深めて書くことが大切です。
「読む前はどう思っていたのか」「読み終えたあとに考え方が変わったことはあるか」「これから自分はどうしたいか」まで書けると、感想文全体にまとまりが出ます。
高学年向けの基本の流れ
- 本の題名・作者を書く
- この本を選んだ理由を書く
- 一番心に残った場面を選ぶ
- その場面を読んで考えたことを書く
- 自分の経験や生活とつなげる
- 読む前と読んだ後で変わった考えを書く
- これから自分がどうしたいかを書く
高学年の本の選び方
- 主人公が悩んだり成長したりする本を選ぶ
- 友情・家族・努力・命・平和・環境など、考えを広げやすいテーマの本を選ぶ
- 自分の生活や将来の目標とつなげやすい本を選ぶ
- 少し難しくても、最後まで興味を持って読める本を選ぶ
高学年の書き出しの例
- 「私がこの本を選んだ理由は、○○に興味があったからです。」
- 「この本を読んで一番考えさせられたのは、△△の場面です。」
- 「はじめは□□だと思っていましたが、読み終わった後は考え方が少し変わりました。」
- 「この本を読んで、私は○○の大切さについて考えるようになりました。」
高学年の段落ごとの目安
- はじめ:本を選んだ理由、本の題名・作者、簡単な内容を書く(4〜5文)。
- なか:心に残った場面と、その場面から考えたことを書く(6〜8文)。
- さらに深める部分:自分の経験、生活、考え方の変化とつなげる(5〜7文)。
- おわり:この本を読んで学んだこと、これから大切にしたいことを書く(4〜5文)。
高学年の保護者の声かけ
- 「この本を読んで、考え方が変わったところはある?」
- 「登場人物と自分で、似ているところや違うところはある?」
- 「この本から学んだことを、これからどう生かせそう?」
- 「読む前と読んだ後で、気持ちが変わったところはある?」
高学年では、親が細かく直しすぎると、子ども自身の考えが見えにくくなることがあります。誤字や言い回しを整えることも大切ですが、まずは「その子が何を感じたのか」「どんな考えを持ったのか」が残るように見守ることを意識したいですね。
読書感想文で親が手伝うときに気をつけたいこと
読書感想文は、子ども一人で最後まで書けるのが理想かもしれません。けれど、小学生のうちは「何を書けばいいのか」「どう順番に書けばいいのか」が分からず、途中で手が止まってしまうことも多いと思います。
そんなとき、親が少し手伝ってあげることは悪いことではありません。大切なのは、親が答えを作ってしまうのではなく、子どもの中にある言葉を引き出してあげることです。
わが家でも、読書感想文に取り組むときは、いきなり「書いてごらん」と言うのではなく、まず本の内容について親子で話す時間を作るようにしていました。
親が文章を作りすぎない
読書感想文を手伝っていると、つい「こう書いたら?」「この言い方のほうがきれいだよ」と言いたくなることがあります。
けれど、親が整えすぎると、子どもらしい言葉が消えてしまうことがあります。少し幼い表現でも、その子が本当に感じた言葉なら、感想文として十分に意味があります。
誤字や読みにくいところを直すことは大切ですが、文章全体を親の言葉に変えすぎないように気をつけたいところです。
「どうしてそう思ったの?」と聞いてあげる
子どもが「おもしろかった」「かわいそうだった」「すごいと思った」と言ったときは、そこから一歩深めるチャンスです。
「どの場面でそう思ったの?」「どうしてそう感じたの?」「自分だったらどうする?」と聞いてあげると、感想文に必要な理由や考えが出てきやすくなります。
読書感想文で大切なのは、立派な言葉を使うことではなく、自分の気持ちに理由を添えて書くことです。
子どもの言葉をメモしてあげる
特に低学年のうちは、頭の中では感じていても、それをすぐ文章にするのが難しいことがあります。
その場合は、親が子どもの話した言葉を短くメモしてあげると、書き始めやすくなります。
たとえば、「この場面が好き」「主人公ががんばっていてすごいと思った」「自分も同じことがあった」など、子どもが話した言葉をそのまま残しておきます。
そのメモを見ながら、「はじめ・なか・おわり」の順番に並べていくと、感想文の形にしやすくなります。
読書感想文では、「おもしろかった」「すごかった」だけでなく、うれしい、くやしい、安心した、考えさせられたなど、気持ちを表す言葉を少しずつ増やしていくことも大切です。家庭で語彙力を伸ばす工夫については、こちらの記事も参考にしてください。
👉 子どもの語彙力を伸ばす家庭習慣|読書・会話・三行日記で言葉を増やす方法
否定せずに、まず受け止める
子どもが出した感想に対して、「それは違うんじゃない?」「もっといいことを書いたほうがいいよ」と言ってしまうと、子どもは自分の言葉を出しにくくなってしまいます。
たとえ短い感想でも、まずは「そう思ったんだね」「そこが心に残ったんだね」と受け止めてあげることが大切です。
そのうえで、「どうしてそう思ったのかな?」「ほかにも似た場面はあった?」と聞いていくと、子ども自身の考えが少しずつ広がっていきます。
最後は子ども自身の言葉でまとめる
読書感想文の最後は、親がきれいにまとめすぎるよりも、子ども自身の言葉が残っているほうが自然です。
「この本を読んで、これからどうしたいと思った?」「自分の生活でまねできそうなことはある?」と聞いて、子どもが感じたことを最後のまとめにつなげていきます。
上手な文章でなくても、その子らしい気づきや考えが入っていると、読んだ人に伝わる読書感想文になります。
まとめ|読書感想文は子どもの言葉を見つけることから始めよう
読書感想文は、「きれいな文章を書かなければいけない」と思うと、親子で苦しくなってしまうことがあります。
けれど、本当に大切なのは、上手にまとめることだけではなく、「この本を読んで何を感じたのか」「どの場面が心に残ったのか」「これから自分はどうしたいと思ったのか」を、子ども自身の言葉で書いていくことだと思います。
まずは、テーマを一つ決めること。そして、心に残った場面、感じたこと、その理由、自分の生活とのつながりを順番に整理していくと、読書感想文はぐっと書きやすくなります。
小学1・2年生は、短くても気持ちが伝わることを大切に。小学3・4年生は、どうしてそう思ったのか理由を足して。小学5・6年生は、自分の考えやこれからの行動まで広げていくと、学年に合った感想文になりやすいです。
親が手伝うときは、答えを作ってあげるのではなく、「どうしてそう思ったの?」「自分だったらどうする?」と声をかけながら、子どもの中にある言葉を一緒に見つけてあげることが大切です。
わが家でも、子どもの感想を否定せず、一緒に考える時間を大切にしてきました。読書感想文は大変に感じることもありますが、親子で本について話すよいきっかけにもなります。
完璧な文章を目指しすぎず、お子さんらしい気づきや感想を大切にしながら、少しずつ形にしていけるといいですね。
中学生向けの読書感想文の書き方はこちらにまとめています。


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